花子は甲羅の大きさが12cmになっていました。他の三匹よりも先に泳いでいました。
「そんなに急がなくても良いじゃないの・・・」
マユが甲羅の後ろをつつきながら言いました。花子はそんな事はおかまいなくさっさと先を泳いでいきました。時々、広い、広い流れ藻のすきまを見つけては
呼吸をするために顔を海の中から出します。
2時間ほど泳いだでしょうか。ついに見つけました・・・。流れ藻をつついているウミガメです。それも二匹です。花子よりも3倍ほど大きなウミガメでした。甲羅は黒っぽく、頭は小さくて花子よりも長い肢でした。花子の仲間ではないようです。「だれ・・・!私たちの仲間ではないようだね・・・!」
流れ藻を食べていた一匹が流し目で花子を見ました。大きさが花子の3倍以上大きく、40cmもあるアオウミガメでした。アオウミガメは花子達と違って海草を食べるのです。
「わたし、アカウミガメの花子というの。わたしの仲間がいると聞いたので探しているの」
「わたしアリエよ。そういえば、もっと先の方にあなたに似たウミガメがいたわ」
その言葉を聞いた花子は気持ちが高ぶりました。
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