その16
生まれたときよりも重さが15倍以上も大きくなった花子達、どうすれば良いかまだ考え込んでいます。もう1日経ってしまいました。
「ウーン・・・」
「ウーン・・・」
あちこちからうなり声ばかりです。
「もっと大きな家を見つけよう」
さとるが言いました。
「でも、そんな広い流れ藻があるかしら・・・」
すかさずのぞみちゃんが言いました。今まで旅してきた中で、今の流れ藻が一番広かったのです。
「ウーン・・・」
また、みんな考え込んでしまいました。いい方法はないのでしょうか?
みんなあることを思っているのでしたが、誰も、そのことについて口に出すものはいませんでした。花子も怖くて話せなかったのです。
しかし、花子は勇気を出して話そうと思いました。すると、その時です。
「もう僕達大きくなったのだから一人で生活していくべきではないだろうか?」
と、さとるが言いました。花子もその通りだと思いました。