その13
花子はくじら子とすぐ仲良しになりました。くじら子の他に5頭の仲間がいました。みんな家族で一緒に旅をしているとのことでした。くじら子にはさち子という子供がいました。花子はさち子とすぐ友達になりました。
「さち子ちゃん!鼻の上にのせて」花子はさち子の鼻の上にはい上がっていきました。「いいよー!」ブオー!とさち子の鼻から勢いよく潮が噴き出しました。「ワー!気持ちいいー!」花子の体は高く、高く飛ばされました。足を鳥の羽のようにばたつかせました。青い空、遠くに見える水平線、高く飛ぶ気持ちよさ、花子はこの潮吹き遊びが気に入ってしまったのです。他の仲間達も最初は怖がっていましたが、すぐになれ一緒になってこの潮吹き遊びを楽しんでいます。
昼間はザトウクジラさん達と遊び、夜は彼らの背中におんぶされて眠りました。くじら子の頭にはフジツボがいっぱいついています。花子達がつかまって休むのにちょうどいいぐあいでした。