その11
大きなうねりは山となり、花子達の休んでいる流れ藻が高くもち上がってしまいました。そして海が割れて怒濤のような波が花子達を巻き込みました。大きな島が海中から盛り上がり、仲間達は盛り上がった島から滑り落ちて波にもまれてしまいましたが、花子は流れ藻とともに盛り上がった島に残されてしまいました。島はどんどん高くなっていきます。
花子は心細くなり、流れ藻にしがみつきじっとしていました。「ブオー!」島の頂上から潮が突然に吹き出しました。「アー・・・!」 花子は大空高く飛ばされ、肢をバタバタさせ空中を泳ぐ格好になりました。まるで鳥になったみたいに空を飛んでいるのです。